①FXの自動売買って何？

FXには自分でチャート分析をして手動でトレードをする【裁量トレード】と、
「Expert Advisor（EA）」というツールを使って自動でトレードする【システムトレード】があります。

FXの初心者の方がよく勘違いしてしまうこととして、
FXのMT4で使えるツール系には主にIndicator（インジケーター）とExpert Advisor（エキスパートアドバイザー）の２種類あり、前者はチャート分析のために用いるツールであり自動売買は出来ません。

FXを自動売買するメリット

FXを自動売買取引でトレードするメリットは主に以下が挙げられます。

自分がチャートを見ていない間もトレード可能

ツール（EA）を自動稼働させておくことで、ツール（EA）がロジック通りに勝手にトレードをしてくれますので、
自分が仕事をしていてチャートを見れない時や寝ている時もトレードが可能になります。

相場が開いている間、ロジックに従ってトレードをしてくれるので、
本来どうしても時間的に参加が厳しい市場でもトレードが可能になります。

パソコンの消耗回避・電気代の節約

FXのトレードをパソコンでされている方は、EAとVPSを使うことによってパソコンの消耗と電気代の節約が可能です。

VPSは仮想デスクトップの事を指し、いわゆるレンタルサーバーのように月額料金を支払って契約するのが一般的です（それ以外では一定の条件をクリアすることで無料でVPSを利用できるブローカーもあります）。

VPSを利用することで、自宅のパソコンの消耗を防げるのと、パソコンの稼働に掛かる電気代が抑えられます。
また、万が一の停電や災害によってパソコンが使えなくなった際にも、VPSでのEA稼働には影響がありません。

感情に揺さぶられずにトレード可能

裁量トレードの場合は自分自身がトレードをする必要がありますので、
ローソク足の値動きや増減する含み益や含み損に翻弄されてしまったり、
メンタルとの勝負がトレードの勝敗を分けるといっても過言ではない厳しい世界です。

「相場参加者の9割がFXで勝てずに負け続けている」とよく言われますが、
多くの人が勝てない原因は、感情が揺さぶられてしまいルールを守れずにトレードをしたり、
ギャンブルのようなトレードをしてしまったりする事が大きな原因でもあります。

しかしエキスパートアドバイザー（EA）を使うことで、
ツール（EA）が予め定められたロジック通りにトレードを行ってくれるので感情に左右されることがありません。

複数の通貨ペアの監視・トレードが可能

エキスパートアドバイザー（EA）による自動売買であれば、
複数の通貨ペアを同時に監視し、トレードをすることも可能です。

これを自分が裁量トレードで行う場合、
監視できる通貨ペアの数にはどうしても限りがありますし、
沢山の通貨ペアがある中で、ルール通りにトレードをし続けるのもなかなか厳しいです。

しかしエキスパートアドバイザー（EA）による自動売買であれば、
通貨ペアが何個であろうと、ロジック通りにトレードを自動的に行ってくれるのです。

複数のロジック・手法でトレード可能

自分が複数のロジック・手法を持っていたとして、
それを相場の状況に応じて使い分けるというのはなかなか難しい事です。

初心者の方がこれをやってしまうと、曖昧な相場状況でトレードをしてしまったり、ルールを破ってしまいやすくなりますが、エキスパートアドバイザー（EA）による自動売買であれば、相場状況に合わせて複数のロジックでトレードを自動で行ってくれます。

自分の時間の確保ができる

裁量トレードの場合、自分がパソコンと向き合って相場を監視する必要があります。
そのため、裁量トレードの場合は時間を拘束されるというデメリットがありますが、
システムトレードの場合はその必要がないため自分の時間を確保することができます。

その間は自分の趣味や家族との時間を楽しむことができます。

FXを自動売買するデメリット

FXを自動売買取引でトレードするデメリットは主に以下が挙げられます。

EAの初期設定・導入が少し難しい

MT4の基本操作に加えて、エキスパートアドバイザー（EA）の設定やVPS（仮想デスクトップサービス）の設定等を覚える必要がありますので、FXの初心者の方にとって少し難しいかもしれません。

世の中何でもそうですが、初めての事はとても難しく大変である場合が多いです。
FXに関しても最初は色々慣れない用語や操作があるため難しく感じてしまうものですが、
慣れてしまえば意外と簡単な作業だったりもしますので、最初だけ根気が必要になります。

急な相場変動・ニュースに対応できない

EAはツールですから急激な相場の値動きや経済指標発表には対応ができません。
なので、重要度の高い経済指標発表前後は手動で稼働を停止するなど、
EAによっては、自分で判断して稼働をストップさせたりする必要がある場合もあります。

ただしEAによっては急な値動きがあった際にトレードを回避するロジックを設定していたり、
予め経済指標発表時には稼働を自動停止する機能が含まれているものもあります。